4月 06 2011

江洞窟

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江洞窟の情景

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6月 21 2008

5月の恋

Published by under 華流

中国・台湾合作

映像を観ていると合作だということが理解できるのです。
まったく映像方法が異なっており、違う映画を観ているものと錯覚してしまう。

中国ハルピンにあるという古びた建物ながら歴史を感じさせる演劇学校。
近代的な大都会台北を中心に活躍するミュージシャンとその弟の住むマンション。

 主演のチェン・ボーリンは、なんともうだつの上がらぬ青年。もさいヘアーに甘々の籠もった話し方。優柔不断でもっとシャキッとしろと怒鳴りたくなる。しかし、眼光鋭く凛々しい雰囲気もあったり、キレたら何をしでかすか分からない現代青年のそのままの姿を投影している。堂本剛を彷彿させる彼は、またそこが現代少女の母性本能をくすぐり受けている要因なのでしょう。

 一方、イーフェイの心の冷たさと暖かさが印象に残るのです。演劇仲間では何隔てなく楽しく振る舞うが、そこは多くの同世代の者から選り抜かれたエリート集団。その自負と誇りとを糧に日々の鍛錬に勤しむ少女。偽物ボーリンを見やる冷たく軽蔑した視線。それがまさにそれなのだ。でも、ところどころに現れる優しさ。廃線の谷に掛かる石橋。そこを命の危険を賭してまで渡ろうとするイーフェイ。しかし、足がすくんで途中で立ち往生したボーリンにそっと手を差し出すときの厳しい中にも慈愛ある表情。。
メイキングを観ると、実際、小心者のイーフェイはかなり怖がって撮影に臨んでいたとボーリンが語っております。また、『神鵰侠侶』のメイキングであろうか、撮影の合間に可愛い子ヤギであったかを抱かしてもらったときのあどけない姿がありました。

 スターである自負心と日々努力しているという自信から醸し出される冷徹な印象と深いところに彼女が持っている優しさと慈しみとが自然に醸し出された映画となっております。

中盤で中国本土と台湾の歴史的悲劇が盛り込まれて、映画を締めていますが、若者にとってはそこは、重たく、また、中年以降には青年の軽い描き方について行けず、どっちつかずで名作になり損ね佳作といえそうな映画となっております。

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6月 20 2008

華流(ファーリュウ)

Published by under 華流

 古くは、シリアスなブルース・リーや愉快なキョンシー映画、楽しいジャッキー・チェンや『少林寺』の超人ジェット・リー。最近ではSFXな少林サッカーなど香港を中心としたエンターテイメントな映画の作品群は荒唐無稽ながら心の底から楽しましてくれた。
 ところが、或る深夜に『初恋のきた道』という中国製作らしき映画を観たのです。

就寝しようと何気なくつけたBS。
観るともせずに見やった画面。
それが素朴でありながら情感溢れる素晴らしい作品についつい見入ってしまいました。
そして、数日経っても全部を観たい衝動が冷め遣らず、ついにはアマゾンで購入することになりました。
大概の映画は、一度観れば飽きがくるものですが、広大美麗かつ寒暖厳しい中国の大自然を背景にチャン・ツィイーの演技に魅せられました。
そう、何度観ても、その都度新たな感動を抱かせてくれるのでした。
そうこうして、知らず知らずのうちに中国名作映画を鑑賞する旅へと誘われて行きました。

『初恋のきた道』
『山の郵便配達』
『あの子を探して』
『グリーン・デスティニー』
『さらば、わが愛 覇王別姫』
『活きる』
『至福のとき』
『龍城恋歌』
『故郷の香り』

等々、これら名作をほぼ毎月購入し鑑賞致しました。

 同時期に、CSのNECOチャンネルで『射鵰英雄伝』を放映していることを知りました。シリーズの途中からではありましたがそれなりに面白く、ときどき観るようにしておりましたが結局話しの筋を掴めないまま、終わってしまいました。そして、同じような武侠ドラマが続いて放送されて、ついには亡失の彼方へ消えてしまったのでした。
 ところがつい最近、TSUTAYAのオンラインDVDレンタルが開始され、8枚無料とのこと。試しに何か借りようかと試行錯誤の上、

『射鵰英雄伝』
『神鵰侠侶』
『天龍八部』
『碧血剣』

 のそれぞれDVD第一巻目をレンタルして鑑賞しました。
そこで、以前より少し観ていた『射鵰英雄伝』を全巻鑑賞。つづいて続作である『神鵰侠侶』を2~3巻をレンタルしたところで、余りの面白さに衝動的にBOX1、2を購入してしまったのです。

とくに『神鵰侠侶』には何度泣かされた事でしょうか。
オープニングテーマが良い。
当時、実年齢17歳の小龍女。
少女から大人の女性への過渡期のガラスのように繊細で壊れそうな美麗さ。

↓<厭世的な小龍女。世間を知らないがために饅頭事件が起きてしまいます>

 

↓<少し大人になったイーフェイのライブ>

 

↓<日本でも「イーフェイ」名でデビューしていたんですね。
『真夜中のドア』のMV(『真夜中のドア』といえば数十年前に松原みきちゃんが歌っておりました。
このイーフェイの曲をそれだと思って視聴してがっかりした記憶があります。
中国古典的美貌をしてそれに特化されたTVシリーズでブレイクした彼女。
しかし、現代的な彼女もよろしいですね。ただ、印象は薄いのが残念)>

 

 

愛別離苦の壮絶な苦しみに悶え苦しみながらも立派な大人へと成長して行く楊過。

<郭襄の願いを叶える楊過、少しはにかんだところが女性の心を揺さぶるのだろう>

 

大武侠、英雄郭靖。
絶対的に頼りになる大策士、黄蓉。

少女にして大武侠の素質を顕す、郭襄。

<郭襄の魅力を満載したMV>

 

 

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5月 11 2008

追想 住宅顕信 (2004年3月)

Published by under 言霊綴り

一昨年だったか、地元の或る俳句の先生から「住宅顕信」と云う名を聞いた。

 

私の弟と数日違いの生年月日であることにまず驚いた。
ついで、彼は25歳の時に夭折していることに哀しみ、
死に至った病気が白血病であったことに共感を覚えた。
-私も保育園のとき、小児白血病の疑いで横浜市大病院に入院した記憶があるのだ-

 

そして、『住宅顕信 読本』という本を借りてその表紙に

 若さとはこんな淋しい春なのか

という俳句を見つけて、私の魂はぶっ飛んでしまった。
それからしばらく自分の身体が痺れていたことを忘れはしない。

 

早速、彼に関係する本をすべて取り寄せて彼の世界に暫し耽ってしまった。

 

顕信は、尾崎放哉をこよなく愛し、研究した。
放哉全集を病院のベットに持ち込み、真っ黒になるまで本に書き込んだ。
子育てをしたベットの上で共に・・・

 

その放哉も42才で鬼籍の人となっている。
放哉の所属した「層雲」の同人である山頭火は、放哉の死に方を羨ましがった。だから小豆島に二度ほど足を運び、放哉の墓に詣でて俳句を詠み島遍路をしている。

 

『住宅顕信 読本』には、彼と同世代の辻仁成と香山リカとの対談が掲載されいた。自由律俳句がこんな人々にも知られるようになったのかと驚かされたが、彼らにとってそれほど既成の俳句には興味がないようだ。
彼らなりのフィーリングで顕信句にアプローチをしているところが面白く斬新に感じられた。

 

実は、私も顕信の亡くなった25歳の夏、療養生活を余儀なくされた。
丘の上に建つ木造の古びた病棟の庭から、東京湾を出入りする船を遙かに見やることが出来た。
昼は、同室の人や見舞いの人との談笑で淋しいとは思わなかったが夜になり物音が静まりかえると、

 青春とはこんな淋しい夏なのか

と、顕信の俳句ではないがそう云う思いに纏われた。
ちょうど、私は残暑の頃から冬にかけての療養であったので、行く夏の淋しさを痛感していたのだ。
でも、朝になるとまた人の温もりによって淋しさを忘れることができた。
そんな時、どんな本を読み音楽を聴いていただろうか?
なかなか眠られずに消灯から深夜まで数時間、確かに何かを聴いていた。

 咳をしても一人  放哉

そんな悶々とした、そして、寂漠たる夜が続いた。
顕信が憧れた「尾崎放哉」。彼の生き方も壮絶だった。
放哉の東大時代の同級生にして俳句の師匠、荻原井泉水のように

 月光ほろほろ風鈴にたはむれ

・・・この詠など、夏の夜に何処からかドビッシーの音楽が聴こえてきそうな、
そう、単純に「月の光」でそう連想してしまうのだが、モルダウの如く昂揚する血を連想することもなく、ミュシャのまだ、ポスター画きのころの、あのロマンティックで幻想的なイラストの如く・・・
サラ・ブライトマンのディーヴァの歌声を連想してもよい・・・
そんな、夢幻の如くある人生。
醇美であり、哀しくもあり
嗚呼、浄寂光土の言霊の響きよ・・・

 

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